編集長のズボラ料理(804) マーボー焼きそば
昼飲みという言葉が定着してきたように思う。世間でも、僕にとっても。
仕事をしているころは、昼酒など考えもしなかった。15年ほど前に退職をしたが、そのころから「昼飲み」の文字を見るようになり、響きを聞くようになった気がする。
ただし、その前から朝から飲める店はあったはずだ。僕も大阪市・十三で、そんな店をいくつか知っていた。
朝から飲める店は、当然だが昼飲みもできる。だとすると、昔から昼飲みの店はあったのだ。
しかし、昼飲みを意識するようになったのにはわけがある。僕は京都と奈良の府県境に住んでいる。奈良の友人とは奈良市で飲むので、それほど大層なことではない。
問題は大阪や兵庫方面の友人と飲むケース。大阪市・梅田方面の店を選ぶが、出かけで行くのに1時間半ほどかかる。帰りとなると、へたをすると3時間くらいかかる。酔っ払って電車の中で寝込んでしまい 乗り過ごしてしまうことがしばしばあるからだ。そうなると、夕方からの飲み会がおっくうになる。
そこで、昼飲みとなる。飲み相手は僕と同年代だから、同じ感覚を持っていて、夜飲みは減り、昼飲みは増える一方。
こうなると、昼飲みも朝のみもさして変わらない。高松市の友人など、大阪に遊びに来て泊まることになると、十三のホテルをとるからたまらない。翌朝はホテルの近くので飲む。もちろん、昼飲みにもつれ込む。ただし、夜のみの前には帰るので、三連チャンだけは避けることができる
では家で昼飲みをするかというと、そこまで酔っ払いではない。昼食はご飯のこともあるが、結構麺類も食べる。ラーメン、うどん、焼きそば、そうめん。
スーパーで焼きそばを買おうとすると、3食分がセットになっているものをよく見かける。お得だから、つい買ってしまう。昼に2人で1食ずつ食べると、1玉残る。何で「3」なのだろうといつも思うが、いつも3を買ってしまう。
残りの1玉を晩ご飯のおかずとして使う。用意する物はほかに、合い挽きミンチ、豆腐、ネギ、マーボー豆腐の素。豆腐は水切りをしてさいの目切りにする。ネギはみじん切り。焼きそばは日が経つと少し固くなるので、ざるに入れて酒をふり、ほぐしやすくする。
フライパンに油をひき、焼きそばを炒める。ほぐれてきたら円形にして焼き固め、フライ返しで裏面も焼き、皿に乗せる。フライパンにゴマ油をひき、ミンチを炒め、マーボー豆腐のもとを加え、さらに豆腐とネギを入れて炒め、マーボー豆腐を作って焼きそばにかける。
家で昼飲みをすることがある。娘や息子が遊びに来た時。前回、用意した料理の1つはマーボーピーマンだった。生のポーマンを縦半分に切り、それを器にしてマーボー豆腐を入れる。ピーマンが器だから、それほど入らない。そこで、マーボー豆腐の素は半分残っていた。今回はそれを使った。
家での昼飲みの場合、たいていは夜飲みまで続く。でも大丈夫、乗り過ごすことはない。(梶川伸)2025.06.03
更新日時 2025/06/03